サルティッボッラ!ローマ風塩漬けパンチが効いた仔羊の旨味を存分に堪能する一品

blog 2024-11-14 0Browse 0
 サルティッボッラ!ローマ風塩漬けパンチが効いた仔羊の旨味を存分に堪能する一品

イタリア料理の世界は、その地域性豊かで奥深い味わいを誇ります。特に、肉料理においては、それぞれの都市が独自の伝統と調理法を育んできました。今回は、イタリア中部の街、フィレンツェ(Firenze)で生まれた「サルティッボッラ」をご紹介します。この一皿は、塩漬けの仔羊を用いた、素朴ながらも力強い味わいが特徴です。

サルティッボッラは、フィレンツェの伝統的な家庭料理であり、特に春先に食卓を彩ります。仔羊の丸ごと1頭を使用するのが一般的で、じっくりと塩漬けにしてから調理するため、肉汁がしっかりと閉じ込められ、驚くほどジューシーな仕上がりになります。

サルティッボッラの起源と歴史

サルティッボッラは、中世のフィレンツェで誕生したと考えられています。当時の食生活では、保存食として塩漬け肉が重要な役割を果たしていました。特に仔羊は、その柔らかく繊細な肉質から、塩漬けに適していたのです。

「サルティッボッラ」という名前は、イタリア語で「塩漬けされたもの」を意味する「saltimbocca」に由来します。これは、塩漬けした仔羊が、まるで跳ね上がろうとしているかのような姿になることから名付けられたと言われています。

サルティッボッラの調理方法

サルティッボッラは、比較的シンプルな調理法で作られますが、その奥にはフィレンツェの料理人たちが長年培ってきたノウハウが詰まっています。

まず、塩漬けされた仔羊を長時間水に浸し、塩分を抜き取ります。この工程は、サルティッボッラ特有の柔らかくジューシーな食感を生み出すために不可欠です。その後、仔羊を細かく刻んで、ハーブやスパイスとともに炒めます。

フィレンツェの家庭料理では、伝統的にローズマリー、タイム、セージといったハーブが使用されます。これらのハーブは、仔羊の風味を引き立てるとともに、食欲をそそる芳醇な香りを放ちます。

サルティッボッラを味わう

サルティッボッラは、通常、温かいうちに提供されます。柔らかく煮込まれた仔羊は、口の中でとろけるような食感で、塩漬けならではの深いコクと旨みが凝縮されています。

付け合わせには、伝統的にパンや野菜が用いられます。特に、粗挽きのパンは、サルティッボッラの肉汁を吸い上げ、風味がさらに引き立つ絶好の相棒です。

サルティッボッラを楽しむためのヒント

サルティッボッラをより美味しく楽しむために、いくつかのポイントをご紹介します。

  • ワインとのペアリング: サルティッボッラの濃厚な味わいを引き立てるには、赤ワインが最適です。特に、フィレンツェ産のキアンティ・クラシコは、その力強さと複雑な香りがサルティッボッラと見事に調和します。
  • 新鮮なハーブを使用する: ローズマリー、タイム、セージといったハーブは、サルティッボッラの風味を格段に高めます。可能な限り新鮮なハーブを選び、たっぷり使いましょう。
  • ゆっくりと味わう: サルティッボッラは、一口ごとに仔羊の旨味をじっくりと堪能できる料理です。時間をかけて味わい、その奥深い美味しさを満喫しましょう。
材料
塩漬け仔羊 1kg
オリーブオイル 大さじ3
玉ねぎ 1個
にんにく 2かけ
ローズマリー 2枝
タイム 2枝
セージ 2枝

調理手順:

  1. 塩漬け仔羊は、水に浸して塩分を抜き取る。
  2. 玉ねぎとにんにくをみじん切りにする。
  3. 鍋にオリーブオイルを熱し、玉ねぎとにんにくを炒める。
  4. 塩漬け仔羊を加え、ローズマリー、タイム、セージと一緒に炒める。
  5. 蓋をして弱火で約1時間煮込む。
  6. 火を止めて、サルティッボッラを粗熱が取れるまで冷ます。
  7. 皿に盛り付け、お好みでパンや野菜を添える。

サルティッボッラは、フィレンツェの伝統と歴史を感じさせる、奥深い味わいの料理です。ぜひ一度、その美味しさを体験してみてください!

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